硬い機械と柔らかい機械の故障
生命現象を進行させるのは、生体分子機械といわれるタンパク質分子である。それぞれの分子が決められた機能を正常に果たしていれば健康ということである。しかし、機械であれば当然故障する、硬い機械の場合であれば摩耗や破損すれば部品を交換することになる。
タンパク質分子における故障が病気という現象として現れるが、タンパク質分子を交換することによる修理が行われることは、まあ無いだろう。タンパク質分子は柔らかい機械であり容易に構造が変化する。機械の機能は構造によって決まるので、構造が変化すると、機能が低下あるいは亢進することになる。したがって、構造を正常な状態に戻すことができれば治癒することになる。タンパク質分子には複数のエネルギー的に安定な状態があるが、機能が正常に発現する状態は1つだけであり、機能が異常であれば正常な構造に戻さなければならない。
ある安定状態から他の安定状態に移るためには、励起状態という激しく振動し不安定な状態を通過しなければならない。連続的に滑らかな変化はできず大きなエネルギー変化が必要となるために、簡単に状態変化することはできない。病気になると簡単には治らない理由である。
ところが、この構造変化は物性物理学において、構造相転移といわれる現象であり、相転移では、転移する条件さえ知っていれば簡単に状態を制御できる。それが、「量子磁気医学」という治療理論である。この理論を知っていれば、大部分の病気は患者が自分で治せるのである。その治療法則やメカニズムの詳細は、電子書籍『ニセ科学ではなかった磁気療法』として公開されている。これを読めば、命と健康を自分で守ることができるようになる。